キューバの魅力の奥深さを、正確に伝える稀有な書物。
―――村上龍氏 絶賛!!



あっけらかんの国 キューバ
~革命と宗教のあいだを旅して~

越川芳明〔著〕

日本で唯一、現地の黒人信仰<サンテリア>の司祭になってしまった向こう見ずな大学教授が「格言」で読み解く、ゆるくてタフなキューバ人の素顔とは。ポストモダン文学の名翻訳者である著者が、軽妙な筆致でつづるエッセー集。『日本経済新聞』の人気連載を中心に、大幅に加筆して待望の単行本化。

定価1,800円+税

四六ソフト・224ページ
ISBN978-4-908260-04-9 C0039

[ 目 次 ](抜粋)

序 章:そして、司祭となる
「黒人信仰」の司祭

第1章:庶民の叡智
ふたりの「イチ」/海賊テレビ/毎日が祝祭日だったら/人を謙虚にする本/「不便さ」の幸福/キューバ人は、辛いものが苦手?/長蛇の列/新しい結婚のかたち/無駄足は無駄足ではない/死者の生命力

第2章:すべては「ことわざ」に
眠りこける小エビ/牛の前の荷車/一枚のハンカチ/吠える犬/動物園のマングース/やはり大きい馬/良い木、良い日陰/川が荒れると/川から音が聞こえる/7回転んだら/奴隷が死んでも/空飛ぶ鳥の羽根

第3章:占いと儀式
サンテリアとは何か?/アフロキューバ人の宇宙観/太陽をあがめる/キューバの太鼓儀礼/占いの仕方/キューバの神話/年末は儀式の連続/霊はコンピュータの中で夢をみるか?/あるはない、ないはある

第4章:変わりゆく革命の国――2015
アメリカとの雪どけ/革命から観光へ/家族の解体と再生/出稼ぎと移住/急速に変化する通信事情/どうなるキューバの二重通貨制/花ざかりの「もぐり」ビジネス/お金という夢を追う/お喋りと議論の国/ドル箱の有名外国人/海外放送とパッケージ

終 章:遠くキューバから
紫の桜

遠くて近い、近くて遠いキューバ
 ――あとがきに代えて
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